航空宇宙

移動の多様化の実現に向けた1人乗り垂直離着陸機の開発

事業計画

eVTOL(イーブイトール)※の推進系多重化技術の実証 ※電動垂直離着陸機(Electric Vertical Take-Off and Landingの略)

将来の製品化に向けて、弊社がこれまで開発してきた機体の安全性をさらに高めるため、回転翼(以下、ローター)を最低浮上発数以上に多発化する場合の機体制御技術等を獲得することを目指す。そのために、弊社がこれまで開発してきた電源系や制御系を応用した、6発以上のローターを持つeVTOLを実際に製造しeVTOL向け多重化技術を確かめる。

実施期間

2020

実用化開発場所

南相馬市

連携自治体

-

現状・背景

eVTOLは都市交通の過密化を緩和するほか、到達困難地域への移動等を容易にする可能性があり、国内の経済効果は2040年までに2.5兆円に達するとのレポートがあります。国産eVTOLの国際競争力向上のために2021年の国際航空機開発コンペ(オシュコシュ・エアベンチャー)に出展すべく取り組んでいます。

研究(実用化)開発の目標

安全で汎用性のある1人乗り電動垂直離着陸型航空機(PeVTOL、パーソナルイーブイトール)を開発するために、健全性評価技術を開発し、ローターを多発化する技術を実証します。そして、2023年には弊社のPeVTOLを日本国内外で販売を行っていくことを目標としています。

研究(実用化)開発のポイント・先進性

産業用モータ及びドローン用モータ等の個別の多発化技術は各社が独自に開発しているものの、1人乗り機体であるPeVTOL向けの冗長設計は未開拓領域です。これは、要求される最終的な安全率、また破滅的事象に対するアプローチを1人乗りであることに絞らなければならないからです。また、弊社が展開するビジネスプラン・ユースケースに即した要求・課題に準拠した開発や、認証に準拠した製造を行うためには、その基幹技術を内製化することによって解決する必要があります。

浜通り地域への経済波及効果(見込み)

開発した機体の製造に必要な部品等は浜通り地域で調達したいと考えており、実用化開発時からそのサプライチェーンを構築していきたいです。特に、基幹部品の開発や高い技術を持った人材育成にも貢献したいと考えています。福島県産の空飛ぶクルマを国内外で販売することを通じて、地域ブランドの構築や、先進的な持続可能技術をもった地域としての発展に寄与したいと考えています。

これまでに得られた成果

安全で汎用性のある空飛ぶクルマに関する
①推進系の多発化技術
②推進系停止モードへの安全性向上
③推進系停止状況に対応可能な飛行制御システム
④上記1~3に関連する知的財産権
⑤米国特別耐空性証明取得において推奨されている飛行時間の達成
⑥米国特別耐空性証明取得に必要なフライトマニュアル
⑦非GPS下飛行の実証
⑧屋外試験環境下飛行の実証

開発者からの浜通り復興に向けたメッセージ

福島ロボットテストフィールドでの飛行試験の映像をご覧いただいた多くの方々から、「夢がある」「未来が想像できる」とお声がけいただきました。eVTOLを実社会で利活用することで空の移動がもっと簡単にできるよう、今後とも研究開発と製品販売を行っていきたいと考えています。

事業者の連絡先

テトラ・アビエーション株式会社

東京都文京区弥生二丁目15番10-101号

TEL : 050-5539-4379(担当:新井秀美)

MAIL : mail-aid@tetra-aviation.com