ロボット・ドローン

高齢者向け動態管理システム開発

事業計画

高齢者の生活動向把握のために電動カート動態管理システムを開発します。取得データ分析により自治体施策の効果向上などを実現します。また、電動カート自体の安全性を高めるために障害物検知機能、緊急通報機能などの開発も行います。

実施期間

2018-2020

実用化開発場所

いわき市

連携自治体

-

現状・背景

高齢者の近距離移動の手段として、歩道を時速6キロメートル以内で走行する電動カートが普及、安全に移動することのニーズが増しています。
自治体としては高齢者の生活動向を把握することにより、施設、設備の最適配置、道路の補修タイミングなど自治体施策の効果向上を図りたいというニーズがあると考えています。

研究(実用化)開発の目標

■2020年4月
障害物検知機能付き電動カートの販売開始
動態管理システムの試験運用開始
■2020年10月
動態管理システムの正式運用開始

研究(実用化)開発のポイント・先進性

■動態管理機能システム開発
高齢者の位置情報と状態を通信Boxからサーバーに通知して記録管理することで、高齢者の行動を把握します。外出履歴などから健康状態を推測できれば様々な施策を検討することができます。AIを使ったビックデータの分析技術、プライバシーの保護を実現するセキュリティ技術、リアルタイム性を確保しながらデータ通信料を押さえるシステム設計技術などで、弊社のこれまでの開発経験を活かすことができます。
■障害物検知機能開発
電動カートの走行に障害となるものをセンサーで検出して高齢者に通知します。または、速度を制限するような制御機能を開発します。歩道での走行を対象とした近距離で複雑な障害物(草むらに隠れた溝、ぎりぎり通れない段差など)を検出する技術はまだ確立されておらず、この分野の技術開発に成功すれば電動カートの利便性を大きく高める事ができます。

浜通り地域への経済波及効果(見込み)

福島県浜通りに開発拠点を置くアルパインが開発することにより、社員と協力会社の雇用創出効果が期待できます。社員はおよそ10人程度、協力会社もおよそ10人程度を必要工数と見込んでいます。開発時点の実証実験も浜通り地域で行い、トライアルも浜通り地域で行うことを予定しています。浜通り地域発のビジネス取り組みとして地域活性化効果が期待できます。

これまでに得られた成果

従来の電動カートに障害物検知機能を実現するセンサーとコントロールユニットを開発しました。要件定義、基本機能開発までは完了しました。今後は評価を実施して量産設計につなげます。動態管理システムは要件定義と試作、実験を行いながらシステム設計まで完了しました。今後はトライアルに向けた開発を行い、そのフィードバックを得ながら実用化に入る予定です。

開発者からの浜通り復興に向けたメッセージ

本研究開発テーマを計画通りに実用化し事業として成立させることにより、浜通り地域の復興に少しでも寄与したいと思います。ロボット技術の先端エリアと認識されるには、研究開発だけではなく事業として成果をアピールする必要があるため、早期の事業化に必要な技術はグローバルに取り入れながらシステムとしてまとめ、市場価値の高いモノ・サービスを開発します。

事業者の連絡先

アルパイン株式会社