エネルギー・環境・リサイクル
石炭灰混合材料の環境修復材(ろ材)利用技術の開発
事業計画
浜通りの産業副産物を活用して、浜通りの環境修復材を実現する
石炭灰混合材料の多孔質性、シリカ・カルシウムの溶出特性、透水性及びアルカリ性に着目した環境修復材(ろ材)の開発を行い、早期の社会実装を目指します。また、強酸性の人工透析排水処理に対する中和処理材としての活用を目指します。
実施期間
2020-2022
実用化開発場所
南相馬市
連携自治体
南相馬市
開発背景
石炭灰混合材料の新たな市場拡大(用途開拓)を目的に、環境修復材(ろ材)への活用として、水環境における藻類育成によるブルーカーボンの実現、安価な人工透析排水処理の確立を目的とした製品開発を行います。
実用化開発の目標
【実用化時期】
令和5年度(2023年度)
【販売製品・サービス名】
石炭灰を主原料にした環境浄化材
【成果物(最終年度)】
・環境修復材技術の確立、強酸性人工透析排水の中和処理システムの確立、リン酸回収と農業分野等への活用
・循環型環境修復システムの確立
【創出される経済効果】
農業、水産、医療分野の市場を開拓することで、関連する地元企業の売上拡大に寄与します。
開発のポイント
【要素技術】
環境修復材(ろ材)のフィールド試験等を日大工学部(中野研)、人工透析排水処理に対する中和処理材の適用性試験等を日大工学部(村上研)に委託
【開発のポイント】
水質浄化材への活用技術の確立、ブルーカーボン分野としての藻場整備事業への展開、安価な人工透析排水の中和技術の確立
浜通り地域への経済波及効果
農業分野ではため池のリン酸を回収して肥料化することが期待でき、水産分野では閉鎖水域の浄化による水環境修復が可能です。また、医療機関における高酸性人工透析排水の中和処理材利用も期待できます。
これまでに得られた成果
石炭灰混合材料を環境修復材として活用する場合、農業分野では高いリン酸吸着能力を有すること、水産分野では通常コンクリートよりも付着生物膜が形成されやすく藻類生育が期待出来ることが確認されました。また、医療分野では高酸性人工透析排水の処理において、処理後のpHを排水基準内に調整できることが確認されました。
浜通り復興に向けたメッセージ
温室効果ガス問題で逆風にある石炭火力発電所から副生される石炭灰を主原料にした環境修復材を開発することで、カーボンニュートラル社会に貢献します。
事業者の連絡先
福島エコクリート株式会社
福島県南相馬市小高区女場字猿田1番地23
TEL : 0244-26-4198(担当:堀川剛利)
MAIL : horikawa@fukushima-ec.com