ロボット・ドローン
インテリジェントアシスト駆動ユニットの実用化開発
事業計画
インテリジェントアシスト駆動ユニットの実用化開発
山林火災対応ロボット「がんばっぺ1号」の研究開発で得られた技術を応用して、市販の台車等に取り付けが容易で、力と姿勢(運動)安定化の両面からインテリジェンスに安心・安全なアシスト動作を行う、汎用電動アシスト駆動ユニットの実用化開発を行います。
実施期間
2017-2019
実用化開発場所
いわき市
連携自治体
-
現状・背景
現在のパワーアシスト装置は、操作者の不適切な操作による誤動作がアシストモーターに伝達され、そのことで起きるシステムの安定性・安全性において取扱いに注意を要します。
姿勢(運動)制御・協調制御・出力軸トルク制御の技術を合わせ、新規開発の防水サーボモーターで安心かつ安全なアシスト駆動ユニットの開発を目指します。
研究(実用化)開発の目標
・2020年を目標に生産を開始
・年間100台程度の販売
・売価(100~200万円)
・1~2億円の売り上げ
・雇用創出2名程
研究(実用化)開発のポイント・先進性
従来の駆動装置は、モーターの電流を制御することで間接的に駆動装置の出力軸のトルクを制御しようとするものでしたが、減速機の抵抗などのために出力軸のトルクを精密に制御、特に出力軸を人が軽く回せるぐらいの低いトルク領域に設定することは困難でした。
提案する駆動装置は、バッテリーと制御装置を内蔵するユニット構造で、2足歩行技術を応用した出力軸構造により力制御系の安定化を図るとともに、軸のトルクを直接的に計測して制御することで低いトルク領域を含む幅広い範囲での精密な出力軸のトルク制御・速度制御・位置制御などを加えた複合制御が可能です。
浜通り地域への経済波及効果(見込み)
販売台数が順調に伸びて生産能力(年間100台)を超えた場合には、浜通り地域の企業などに製造を委託して対応したいです。
これまでに得られた成果
福島県災害対応ロボット産業集積支援事業の補助を受けて研究開発した、山林火災対応ロボット「がんばっぺ1号」の技術を応用して、駆動部・制御装置・電源部が一体となったユニット構造のインテリジェントアシスト駆動ユニットのプロトタイプを開発しました。
本プロトタイプは、駆動車輪に加わるトルク(力)を直接的に精密に計測できるとともに、同駆動車輪の、発生する力・角速度・角度を複合的に精密に協調制御できる、バッテリー駆動の電動駆動装置で、人による持ち運びが容易です。
開発者からの浜通り復興に向けたメッセージ
平成26・27年度は、山林火災対応ロボットの開発に取り組みました。そこで培った技術を、身近で手軽に応用が可能な要素開発として、インテリジェントアシスト駆動ユニットの実用化を目指します。
この開発が、日本のこれからの社会構造(少子高齢化)に対応すべく労働環境改善の一助になればと考えます。