農林水産業

「ワンストップ型で提供可能なバナメイエビ陸上養殖」を開発

事業計画

水産物陸上養殖における飼育管理自動化の実用化開発

空きの土地があれば誰でも陸上養殖に参入できる環境を構築し、福島発の安全・安心な生のエビを流通させます。特にバナメイエビは海外輸入稚魚の病気が問題となっており、国内バナメイエビ種苗技術を含めて実現します。
①陸上養殖の飼育管理システムの開発
②海水の入れ替えが不要な100%完全陸上養殖場の開発
③国内バナメイエビ種苗技術の確立

実施期間

2019-2021

実用化開発場所

南相馬市

連携自治体

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現状・背景

福島県水産業は東日本大震災以降、漁獲量と比較すると大きく後退している現状があります。一方、淡水での養殖はコイ(1,059t)を主軸に震災前より生産量は増加しています。
風評被害や汚染水を鑑みると福島県水産業を伸ばすには陸上での養殖が有効な手段だと考えます。

研究(実用化)開発の目標

初年度に水質検査の自動化は開発済ですが、一部のセンサーは精度及び価格に課題がある事に着眼し、更なる精度向上、検査対象の拡大、低価格化を目指します。
またバナメイエビの種苗については、他社への提供も視野に入れ、安定及び大量生産できる技術の確立を行います。

研究(実用化)開発のポイント・先進性

①陸上養殖の飼育管理システムの開発
初年度に水質検査の自動化は開発済。ただし、一部のセンサーは精度及び価格で課題がある為、アナログ(試薬)とデジタル(ロボット・カメラ・点滴センサ)を組み合わせた新しい水質検査手法を追加開発します。この技術は現在センサーが販売されていない検査項目にも適用できる可能性があります。
②国内バナメイエビ種苗技術の確立
コンテナを用い、安価で最適な場所に移動可能なバナメイエビの種苗専用設備を構築します。詳細は非公開ですが、無菌・定温・照度をコントロールできる環境下では外部の温度、季節、場所に関係なく、一定の生産が可能な環境を構築することが可能となります。

浜通り地域への経済波及効果(見込み)

福島県内で未使用の土地があれば未経験者でも可能なバナメイエビ養殖場のフランチャイズビジネスを想定しています。その為、以下のような経済波及効果が想定されます。
①新たな産業における雇用の創出
②新たなビジネスチャンスの創出
③養殖従事者の安定収入
④耕作放棄地など土地の有効活用
⑤新たなブランドの創出
⑥福島県の水産物全般のイメージの向上

これまでに得られた成果

初年度の研究成果で既にバナメイエビを養殖する基本技術については完成しています。
①陸上養殖の飼育管理システムの開発
養殖場の水質をセンサーで取得し、クラウド上にデータを送信・保持することにより、スマートフォンで水質を確認可能
②海水の入れ替えが不要な100%完全陸上養殖場の開発
福島県の研究施設に設置の上、バナメイエビの飼育を実施済

開発者からの浜通り復興に向けたメッセージ

南相馬市に拠点を置き、本事業に取り組む時間が経過すればするほど、本当に多くの方々にお世話になりました。この場所でなければ、ここまで順調に開発が進む事はありませんでした。来年度以降は事業化に向け、少しでも地域に貢献できるように検討を進めて参りたいと思います。

事業者の連絡先

The Green株式会社

東京都港区芝浦三丁目5-25-203

TEL : 03-4405-3652(担当:北出谷慎一郎)

MAIL : info@thegreen.jp