農林水産業

被災農地の地力回復を目的とするAI 技術を活用した施肥計画自動算出システムの構築

事業計画

営農再開に向けた地力回復のため、スマート施肥技術の実用化に挑む

営農再開に向けた地力回復を目指し、浪江町において飼料作物栽培の栽培試験実証を行い、土壌因子と収穫量の相関付け、マシンラーニングによる施肥量・収穫量算出、アプリケーション開発により施肥計画自動算出システムの実用化を目指します。

実施期間

2022-2024

実用化開発場所

大熊町、浪江町

連携自治体

浪江町

開発背景

国内畜産飼料の自給率は 2 2 %であり、世界情勢による価格高騰の影響を受けやすい。福島県の被災農地では、除染作業や帰還率の伸び悩みにより未利用農地が多く、飼料栽培の効率化や農地の地力回復が課題です。なお、本事業は次世代グリーン CO2燃料技術研究組合と連携して進めています。

実用化開発の目標

【実用化時期】
令和7年度(2025年度)
【販売製品・サービス名】
施肥計画自動算出システム
【成果物(最終年度)】
土壌分析結果から施肥計画を提案するモデルおよびそれを搭載したスマートフォン用アプリケーション
【創出される経済効果】
土壌分析結果から施肥計画を提示するスマートフォンアプリケーションとして、全酪連・福島県酪協・浪江町役場を通じて生産者に提供し、営農再開促進へ繋げていきたいです。

開発のポイント

【要素技術】
・栽培(土壌、天候等)及び成長(収穫量、成分等)のデータベース構築
・収穫量及び成分予測モデルと施肥計画算出アプリケーション
・ドローンを活用した収穫量取得技術
【開発のポイント】
浜通り地区での地力回復という観点において、除染作業により表土が削られ田畑に地力がない状態からスタートであるため、既存システムの適用が難しいです。浜通り地区のニーズに合わせた施肥計画システム構築を行います。

浜通り地域への経済波及効果

土壌分析結果から施肥計画を提示するスマートフォンアプリケーションとして、全国酪農業共同組合連合会・浪江町役場の協力を得て生産者に提供し、提供初期は浜通り地区での無償提供により営農再開促進へ繋げていきたいと考えています。

これまでに得られた成果

大熊町に拠点を構えながら、浪江町で計画されている復興牧場に向けた飼料作物栽培技術として、本技術の活用を目指しており、浪江町農林水産課、全国酪農業共同組合連合会、福島県酪農業協同組合と連携した栽培試験により、技術開発を実施中。

浜通り復興に向けたメッセージ

本事業で開発した技術を活用する事で、浜通り地区での営農再開に貢献できるように邁進して参ります。

事業者の連絡先

トヨタ自動車株式会社

福島県双葉郡大熊町下野上清水230 大熊インキュベーションセンター内

TEL : 050-3166-0154(担当:保谷典子)

MAIL : noriko_yasutani@mail.toyota.co.jp