エネルギー・環境・リサイクル
電気自動車リチウムイオン電池のリユース製品を実用化開発
事業計画
使用済みリチウムイオン電池を活用したバイパスシステムの実用化開発
使用済みリチウムイオン電池は、使用環境によって個体毎にばらつきが大きく出やすいため、バッテリーの残能力を無駄なく組合わせることが可能となる、バイパスシステムの実用化開発を行います。このシステムにより、電気自動車の使用済みリチウムイオン電池をリユースした、低価格な家庭用定置型蓄電池と業務用定置型蓄電池の提供を実現いたします。
実施期間
2019-2020
実用化開発場所
南相馬市
連携自治体
-
現状・背景
脱炭素社会へのシフトが求められている中、電気自動車(以下、EV)の開発と導入が進められています。EVの使用済みリチウムイオン電池のバッテリーセルの多くは再活用することが可能で、残能力が異なるバッテリーセルのバランスを制御するバイパスシステムの実用化開発を行います。
研究(実用化)開発の目標
EVの使用済みリチウムイオン電池を再活用した家庭用定置型蓄電池システム・業務用定置型蓄電池システムを開発することで、低価格で安全な蓄電池システムの提供を目指します。この実用化開発により、民生用再生エネルギーの普及活性化を推進できることを目標とします。
研究(実用化)開発のポイント・先進性
実用化開発のポイントは
●使用済みリチウムイオン電池の回収システムをEVメーカーとともに検討し、実用化を図ります。
●回収した使用済みリチウムイオン電池のバッテリーパックを再利用した蓄電池システムにより低価格化を図ります。
●EVでの利用環境により、バッテリーセル単位での残能力の個体差が発生しますが、残能力を均一化するBMSの開発により長寿命化を実現します。
●太陽光発電の入力対応により、災害時等の電力供給を可能とします。
●福島浜通りを中心に製品の組み立て、生産を計画します。
●昨年度開発した家庭用の蓄電池の応用技術により、業務用を開発し、公共施設への導入コスト低減を図ります。
浜通り地域への経済波及効果(見込み)
浜通り地域を中心に、部品の調達と組み立て生産を計画しており、地元力の活用と新たな雇用創出が見込まれます。今後、海外EV販売の拡大が予想されることから、さらなる技術応用の開発が求められる中、先進的なリサイクル製品を開発する人材育成の拡大が見込まれます。また、浜通りの貿易港をはじめ、陸空海のアクセスを活用した事業展開を目指します。
これまでに得られた成果
●リサイクルバッテリーの電気容量による適正評価
●バッテリー個体差を均一化するBMSの開発
浜通り地区は、大型の太陽光発電や風力発電の開発が盛んにおこなわれており、今後連携を積極的に図ります。
低価格な蓄電池システムは、地域社会でのマイクログリッド化、災害時でのオフグリッド活用として期待されています。本事業でご意見をいただいた自治体を中心に浜通り地区での普及を図ります。
開発者からの浜通り復興に向けたメッセージ
浜通りで進められている先進的な再生エネルギー産業の集約を受ける、バッテリー事業の展開を目指します。使用済みリチウムイオン電池を活用することで、安価で安全安心なバリューの高い製品づくりをこの浜通り地域での構築をしたいと考えております。
事業者の連絡先
株式会社タジマモーターコーポレーション
東京都中野区江原町三丁目35番3号
TEL : 0244-32-0770(担当:上荒磯祥彦)
MAIL : kamiaraiso@tajima-motor.com