エネルギー・環境・リサイクル

大型風力発電プロジェクト向け高強度・高耐久、太径タワー連結ボルト、アンカーボルトの実用化開発

事業計画

福島県阿武隈山系における風力発電構想の大型風力発電関連事業へ参入し、地域企業からの安定したボルトの供給を行うため、「太径」、「高強度」、「高耐久性」の連結ボルト、アンカーボルトの実用化開発に取り組んでいます。

実施期間

2018-2020

実用化開発場所

いわき市

連携自治体

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現状・背景

大型風力発電設備は大型化に伴い、使用するボルトは高強度で太径(ボルトサイズ:M36~M64)になる傾向があります。また、回転する大きなブレード(羽)をタワーで支えている為、タワー本体には常に疲労荷重がかかることにより、タワー連結ボルトにも疲労荷重が常にかかっています。大型風力発電設備に使用されるボルトは高強度で高耐久性(疲労特性)が求められています。

研究(実用化)開発の目標

想定される市場については、2030年度までに3620万kWの風力発電設備導入が予測されています。各風力メーカーは阿武隈山系および福島県浜通り沿岸地域を中心とした大規模ウィンドファームへの参入準備を進めており、東日本ウィンドファームにおけるボルト供給拠点として、当社は各風車メーカーより大きな期待が寄せられています。2021年度から2億円の受注を目標としています。

研究(実用化)開発のポイント・先進性

実用化開発における開発要素の検証・検討を行い、開発試作品であるアンカーボルト・タワーボルトの製作を開始。各種試験(締切試験・耐久性能試験等)を行い不合格品については、トライアンドエラーを繰り返し実施し性能を高めていき、合格品になり公的規格、ベンダー規格を取得し市場投入における実用化を目指す実用化開発になります。国内の風力発電設備に使用するボルトの高耐久性について特別な要求事項として「締付け試験」「リラクセーション試験」が規定されています。高強度で高耐久性をもつボルトの開発として、ボルトとナットのねじ形状を改良し高耐久性のボルトの開発を行ないます。

浜通り地域への経済波及効果(見込み)

地元経済への波及効果としては本事業により売上増加が見込まれ、浜通り地域への経済効果が大きく予想され、関連する浜通り企業への当社からの発注依頼も見込まれます。そして雇用創出も見込まれ、当社は大型風力ボルトの事業化に際し福島県浜通り地域の人材を製造職で新規採用を予定しています。このように福島県浜通り地域に籍を置く当社は事業化の展開として地元経済への貢献を図ってまいります。

これまでに得られた成果

高強度で高耐久性をもつボルトの開発として、ボルトとナットのねじ形状を改良し高耐久性のボルトの開発を行なってきました。おねじとめねじの組み合わせで最適な形状を検討、試作、試験を実施しました。従来製品より締付試験の性能を向上させることができ、現在、大臣認定取得に向け第三者機関による評定を進めています。タワー連結ボルトの技術的ノウハウをアンカーボルトにも水平展開しています。

開発者からの浜通り復興に向けたメッセージ

浜通り地域の復興には、地元企業の活躍が必要不可欠であり、いわき地区と相双地区の企業が連携し合い産業集積・雇用の拡大を行い地元経済の活性化を図っていき、浜通り地域の復興に向けた実用化開発事業を展開していきたいと考えております。

事業者の連絡先

東北ネヂ製造株式会社