廃炉

「迅速かつ確実なスクリーニング装置」地域の安心安全に貢献

事業計画

車両自動スクリーニング装置の測定時間短縮とセンシング精度並びにロボット動作の向上

現在双葉町の中間貯蔵施設内受入分別施設で稼働中の多軸ロボット型車両放射能汚染検査装置の機能向上と広範な車種のスクリーニングを実現し、検査結果情報を多く、正確に把握することを目的とし開発に取り組みます。

実施期間

2019年度

実用化開発場所

いわき市

連携自治体

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現状・背景

双葉郡の中間貯蔵施設受入分別処理施設では日々除染土壌等の分別処理を実施しています。大型貨物車両での輸送は未だ大量の土壌輸送を要します。輸送車両は車両スクリーニングを都度行う為、この取組の車両スクリーニング装置での処理時間の短縮は直接除染土壌の輸送効率を向上します。

研究(実用化)開発の目標

車両スクリーニング装置の測定装置の測定面積を拡大した測定器と測定数値と放射線の種類分布を表示したマップの併用により、正確で安定した測定と測定時間の短縮並びに測定結果から得る情報量の増加を実現します。

研究(実用化)開発のポイント・先進性

本実用化開発対象となる車両スクリーニング装置の測定器をロボットハンド先端に搭載する放射線測定装置に組入れ測定を行います。本実用化開発対象の測定器の主たる機器の名称はβ線を測定対象とするプラスチックシンチレータです。プラスチックシンチレータが主機能部品となる測定器の測定面の面積拡大に取り組みます。現在稼働している車両測定面の面積拡大効果は、測定値の表示単位 cps(一秒間あたりの放射線の計数率)における 1 秒あたりに、広い測定面積から測定値を得ることができます。この効果は、 1対象車両の測定時間の短縮が可能となり、装置の処理能力が高くなります。

浜通り地域への経済波及効果(見込み)

作業者は車両スクリーニングを行う場合にケガ、転倒及び万一の被曝など様々な危険があり、作業者の安全と健康に貢献します。電力関連企業など放射能の影響下にある複数の企業等が多様な機器、装置の廃棄処分のために放射線スクリーニングを行っています。多様な機器、装置の形状に対応するロボットによる放射線測定で測定時間の短縮と正確な測定を実現します。廃棄処分の機器、装置等の放射線測定を行う待機のための仮保管場所、施設の拡大の抑制が可能です。多くの作業者の安全と健康を守り、コスト低減を創出します。

これまでに得られた成果

ロボットに搭載した放射線測定装置に取り付けたレーザー距離センサーと超音波距離センサーの近隣配置による測定対象物との位置測定において、レーザー光を反射または透過する場合での超音波距離センサーとの連動活用の場合の精度と移動速度向上を図る 2 段階センシングのノウハウを得られた。

開発者からの浜通り復興に向けたメッセージ

ロボットによる放射線測定を軸とし、X 線など他の広範な測定装置を用いた検査機能を構築し、測定時間の短縮と正確な測定により、作業効率向上と作業負荷軽減並びに様々な物の測定システムを実現します。

事業者の連絡先

ふたばロボット株式会社

福島県双葉郡楢葉町大字北田字仏坊 45-1

TEL : 0240-23-6439(担当:坂井良治)

MAIL : r-sakai@futaba-robot.com