作業用から医療・リハビリ用へ～マッスルスーツと人工筋肉の技術展開～

高齢者が日常生活を営むのに必要な機能を維持・向上するための機能訓練をアシストする機器が求められています。マッスルスーツの基本機能は、下半身に対し上半身を伸ばす・曲げることですが、この機能で病院や通所介護(デイサービス)などでの機能訓練機器としての製品化を目指します。

各機能・性能を有する試作機の完成を目指します。
①自立支援モデル開発(起立・歩行)：アクティブ歩行器として、免荷状態の定量把握・デザイン性
②機能訓練モデル開発(姿勢矯正・歩行)：軽量化・デザイン性・メンテナンス性
③可動域回復モデル開発(足首足指)：デザイン性・メンテナンス性

浜通り地域への経済波及効果（見込み）

●健康・医療分野での普及が進むことにより、その数量と品種数が拡大し、製造委託先(菊池製作所南相馬工場)における製造ライン規模拡大、稼働率向上が見込まれます。
●導入分野が広がると、製品として機能・性能を高度化するため、将来に渡りハードウェアの新規開発・改善改良が継続されます。常に短納期での設計・開発業務が発生し、南相馬市の工場周辺での技術者の雇用拡大と維持が見込まれます。

これまでに得られた成果

①自立支援モデル開発
●体重70㎏(最大120㎏)の利用者を安定・安全に支えて起立させ、5歩以上できる機器の完成と実証評価を完了しました。
②機能訓練モデル開発
●伸展・屈曲アシスト併用型の2in1プロトモデル完成と評価を完了しました。
③可動域回復モデル開発
●現モデルの機能性・安全性・装着性を確保しつつ、製造コストを廉価に抑えたプロトモデルの完成と評価を完了しました。

開発者からの浜通り復興に向けたメッセージ

この実用化開発の成功、事業化の達成により、マッスルスーツシリーズは労働・作業環境を改善する作業補助用ロボットであるだけでなく、リハビリテーションや医療分野へも適用できる、「人の自立を促すロボット」でもあることを実証して、浜通り地域からそれを全世界へ発信していきます。