医療関連

手軽に日常生活の歩行動作を記録 病気の早期発見や健康維持や美容に活用

事業計画

日常生活における歩行の計測・運動軌道解析とその活用に関するシステム開発

日常生活において簡便に歩行動作を記録できる装着型のデバイス、および日々の変化を評価するためのソフトウェアを開発しています。記録するデータは、歩数などの活動量だけではなく、足首の動作の軌跡を中心として質の評価を付加しており、美容や健康維持、病気の早期発見などに活用できるシステムを開発しています。

実施期間

2019-2021

実用化開発場所

南相馬市

連携自治体

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現状・背景

例えば、パーキンソン病などでは、薬の服用後の経過や精神状態によって、問題なく歩行が行える時間帯もあれば、まったく移動が困難になってしまう時間帯があります。こういった各個人の症状を正確に理解するために、日常生活全体の記録と解析が求められています。

研究(実用化)開発の目標

歩行動作を日常生活の状況(薬の服用後の経過時間、歩行した場所、目的地など)と紐づけて記録できれば、日々の運動やリハビリ、もしくは薬の効果を確認して、そのプランを更新していくことができます。これを、腕時計を装着する程度の手間で実現できるシステムの開発を目標にしています。

研究(実用化)開発のポイント・先進性

市販されている活動量計では歩数や運動強度といった量的な記録しか得ることができません。開発するシステムでは、どのような特徴の歩行運動だったのか、どういった足の運びで歩行が行われたかという歩容の質を知るために、加速度・角速度データから運動軌道を算出する、独自のアルゴリズムを利用します。
また、健康や美容の観点から理想形と思われる歩行は何かを定めて、トレーニングのアドバイスを行うシステムや、逆にパーキンソン病など症状における歩行の特徴は何かを分析し、病気の早期発見につなげるシステムなどを狙って、付加価値を高める研究も進めています。

浜通り地域への経済波及効果(見込み)

類似製品である活動量計には世界で年間2,000万台を超える出荷の実績がある製品も存在し、さらに付加価値の高い情報を提供できる、開発中のシステムが参入可能な市場は大きいと考えております。浜通り地域において製品の検品・組立調整作業(量産)を行う他、適切な計画・設計手順に基づくシステム開発のノウハウを蓄積し、浜通り地域の技術者の育成を推進します。

これまでに得られた成果

本年度は記録デバイスの回路試作と、ソフトウェアに対する解析アルゴリズムのまとめや運用手順の取り決めといった設計・仕様制定作業を進めました。病院等に対する使用感などの意見のヒアリングも同時に行っており、来年度から仮運用によるデータ収集などを行う予定です。

開発者からの浜通り復興に向けたメッセージ

歩行をひとつの手段として健康寿命を延ばす取り組みを、南相馬をはじめとする浜通り地域でモデル化し広く告知することで、健康産業とロボット関連産業の誘致と集積に寄与したいと考えています。

事業者の連絡先

WALK-MATE LAB株式会社

東京都八王子市美山町2161-21

TEL : 042-651-6093(担当:関雅俊)

MAIL : info@walkmate.jp