三社の合弁会社を設立(相馬市内)し、先端核医療機器の一大生産拠点の形成を目指します。

SPECT装置は、体内に注入した放射性核種から放出されるγ線をセンサヘッドへ撮像することで、がんの早期発見に有効なため、創薬・前臨床分野でも活用されています。本事業では、コリメーターの微細穴加工技術開発およびシンチレータ結晶性能向上・低コスト化を図り、超高分解能センサヘッドの開発を行います。

●スター精機
板厚2mmの超難加工タングステンプレートに穴径0.4㎜程度、開口角30°の穴開け加工技術を開発します。
●C&A
CZ法により2インチ径の改良型Ce：GAGGの育成技術を開発します。
●EXA
高価なルツボが不要な結晶製造装置を開発し、2インチ程度のシンチレータ結晶体を育成します。

浜通り地域への経済波及効果（見込み）

これまで日本として存在感を発揮できなかった、医療画像装置分野において、福島産の技術、東北産の材料・装置を結集したSPECT用超高解像度センサヘッドの製造・組立拠点をつくり、事業化をすすめていく予定です。2023年を目標に、6,900個、82.8億円の売上を見込んでおり、82人の新規雇用を計画しております。

これまでに得られた成果

●スター精機
0.4㎜穴径中心軸の誤差を10ミクロン以下を実現。Keel-edge形状単体穴あけ加工を実現し、量産基盤の確立に成功。
●C&A
改良型Ce:GAGGシンチレータの開発を行い、2インチ径のバルク単結晶の作製に成功。それを用いたアレイも作製に成功。
●EXA
貴金属ルツボフリーの酸化物単結晶育成装置の開発を行い、直径２インチの酸化物結晶体作製の実証試験に成功。

開発者からの浜通り復興に向けたメッセージ

我々は、福島イノベーション・コースト構想の重点分野の一つである「医療関連分野」において、3社の技術力を併せて福島県産の超解像度センサヘッドを実用化し、相馬市に核医療機器の一大生産拠点を形成します。そして福島県の健康増進、安心安全に貢献します。