医療関連
在宅メディケアシステム開発
事業計画
モバイル端末やクラウドを介して、在宅高齢者の診断情報、バイタル情報、その他の健康情報を共有化することで、訪問介護者・かかりつけ医が高度なコミュニケーションをはかる在宅メディケアシステムの開発。
実施期間
2016-2018
実用化開発場所
いわき市、田村市
連携自治体
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現状・背景
超高齢社会に必要な在宅医療における、医師の業務負担の増大、在宅医療従事者の連携不足といった社会課題に対し、より質の高い医療の提供をするべく、モバイル端末やクラウドを介して診断情報、画像、その他の健康情報を共有するシステムを開発中です。現在、試作機を開発しながら、現場ヒアリング等を実施中です。
研究(実用化)開発の目標
2018年度中に実証実験を行い、2019年度に商品化を目指します。2020年までに大小約40のコミュニティでシステム立ち上げを目標とします。
研究(実用化)開発のポイント・先進性
①在宅メディケアクラウド、②携帯超音波診断装置、③無線パルスオキシメーター(バイタルモニタリングシステム)、④ポータブルDRの4テーマ開発と地域病院における実証実験やヒアリングを通して、在宅メディケアシステムを構築します。
競争力を確保するためのコアテクノロジーを自社開発し、強いソフト開発力をもつ福島コンピューターシステムの協力を得て、在宅医療に適した小型化・軽量化、在宅医療従事者の意見をふまえた使い易さを実現し、現場での効率的かつ在宅医療の課題解決につながるシステムの実現を検討します。
浜通り地域への経済波及効果(見込み)
浜通り地区で在宅メディケアクラウド・携帯型超音波・無線パルスオキシメーター・ポータブルDRを開発し、まず、同地区において、これら全ての実証実験を行います。この実証実験を通じて、高齢化が進展する浜通り地区の住民への貢献を目指します。また、ICTを実際の医療現場で活用することにより効率的で質の高い医療の先導的実証成果が期待でき、更に、得られた成果を福島県及び日本全国、将来的には高齢化が進展する海外にまで展開する波及効果が期待できます。
これまでに得られた成果
■在宅向け携帯型超音波診断装置の試作機開発と、自宅向け自動化機能開発。
■無線パルスオキシメーターを中心としたモニタリングシステムの試作機開発と、臨床現場調査における性能評価結果。
■在宅向けポータブルDRの試作機開発と、在宅で有効となる撮影画像記録・送信・状態表示機能の開発。
■情報連携ITシステムの評価と課題への解決策となる情報。
■上記試作機開発の中で実施した有識者ヒアリングにて、富岡町・田村市・いわき市等の在宅医療の課題認識が深められたこと。
開発者からの浜通り復興に向けたメッセージ
■在宅メディケアシステム開発を進め、在宅医療従事者の皆様のご苦労を目の当たりにし、少しでもご負担を減らし、患者様・患者ご家族の皆様への医療の質の向上につながる提案をしたいという思いを一層強く持ちました。
■本システムの実現には、在宅医療に関わる皆様の声が欠かせません。特に、在宅医療の最前線におられる医師・看護師・介護士などの皆様は、日々お忙しいと思われますが、ぜひ、引き続きご支援ご指導の程、よろしくお願い申し上げます。