医療関連

医師不足地域に対応した、医療データの活用による予防型医療プラットフォームの開発および実証事業

事業計画

医療データの活用と保険者・医師会・その他の担い手の連係によって、健康合理性・経済合理性の高いヘルスケアサービスを提供します。予防可能な病気を防ぎ、住民が長く健康で暮らせる福島県を実現するための仕組みと仕掛けを構築中です。

実施期間

2018-2020

実用化開発場所

いわき市

連携自治体

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現状・背景

福島県には「人の健康」にまつわる3つの課題があります。
①人口の減少
②生活習慣病での死亡者多数
③深刻な医師不足
産業を推進するのは、健康で働く人です。病気になってから始めるトラブルシューティング型の医療ではなく、「病気にさせない」医療の仕組みの構築と「多職種連携による効率的な健康づくり」が必要です。

研究(実用化)開発の目標

まずはいわき市を実証事業の拠点とし、いわき市の国民健康保険加入者を対象とした健康づくりに取り組みます。合わせて、協会けんぽや後期高齢者広域連合の協力も得ていきたいと考えています。
実証事業が進んだ段階で、県内の他の自治体に向けて、本事業の横展開を目指した活動をしていきます。

研究(実用化)開発のポイント・先進性

保険者保有のデータについて個人別突合処理を実施。データ解析や解析結果のWebでの表示、保健事業の対象者抽出といった解析・表示ツールと、オペレーターが実際に保健事業を実施するシステムを開発します。
各病院での検査結果や処方内容を関係機関で共有することで、患者がよりよい医療を受けることを目指す医療連携ネットワークは既にありますが、本事業は「病気になって病院へ行く前」の段階の潜在患者、つまり健康リスクがあるがその認識を持たなかったり、受けるべき診察を受けていない人へのアプローチをデータに基づいて行い、病気にさせない医療を実現するという点で立ち位置が違っています。

浜通り地域への経済波及効果(見込み)

■現在保有する医療リソースを有効活用することで医療費の利用効率があがり、健康寿命が延伸。その結果、消費行動の促進などによって地域産業の活性化がかないます。
■健康リスクを十分に手当てできていない人の掘り起こしと、保健指導等による健康リスクの管理・改善が可能になるため、そうした保健事業の担い手が必要となり、浜通り地域での雇用を創出します。
■データに基づく予防医療という先進的な医療モデルを構築することで、新たな医療モデルに関心をもつ医療専門職の、福島県への誘致にもつながります。

これまでに得られた成果

保険者保有データの解析および解析結果のWeb表示を行い、健康リスク者を抽出して、実際の保健事業を進めるツールの開発を完了しました。
2019年1月にいわき市と「いわき市民の健康づくり等に関する連携協力協定書」を締結し、地区別の健康リスクの可視化と保健事業の実施を進めています。

開発者からの浜通り復興に向けたメッセージ

私たちミナケアは「ずっと元気で、の思いをカタチに」をビジョンに掲げ、自治体・保険者のデータヘルス支援や、企業の健康経営支援をしている企業です。
福島イノベーション・コースト構想では、廃炉、ロボット、エネルギー等さまざまな分野で浜通り地域の産業を回復させようとしています。それらの産業を推進するのは、健康で働く人にほかなりません。
病気になってからの医療ではなく、健康に投資をして病気にさせない「投資型医療ʀ」を実現するために、福島県にお住いの方々、医療機関、保険者、自治体、企業と連携し、効率的な健康づくりを進めてまいります。

事業者の連絡先

株式会社ミナケア