医療関連

生体情報モニタを利用した外業健康管理システムを使い、心と体に優しい現場を増やします。

事業計画

生体情報モニタを利用した外業健康管理システムの開発

遠隔の作業現場等で働く勤労者(=外業者)の職務従事状況と、心身両面での健康状況とを、管理者がリアルタイムで把握可能となるAI支援型健康管理システムを開発します。労働安全衛生管理の高度化と効率化を両立し、熱中症やストレスなど心身両面の健康状況を管理し、新たな国際規格(ISO45001)にも対応したシステムを目指します。

実施期間

2019-2021

実用化開発場所

楢葉町

連携自治体

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現状・背景

高齢化が進む中、シニア世代の活躍と、より良い職場環境の実現が期待されています。これは、復興途上の本県、弊社の基幹業務(建設・警備)でも喫緊かつ重要な課題です。弊社は、この問題意識のもと、心身両面の健康リスクに配慮した統合型健康管理システムの開発に着手しました。

研究(実用化)開発の目標

本年度は、システムの設計試作、実証試験によるデータ取得(200超)を行いました。次年度は、システム改良と実証試験を継続し、令和3年度のシステム完成を目指します。その後、地元自治体・企業を視野に入れた事業展開を行い、更には管理センターを中核とした全国展開を目指します。

研究(実用化)開発のポイント・先進性

外業者の生体情報をリアルタイムで取得可能な生体情報センサを用い、作業現場等から遠く離れた管理事務所等においても、外業者の心身両面での健康状況と、勤怠を始めとする職務従事状況とを、管理者が随時モニタリングしながら、集中管理することが可能となる統合型の健康管理システムを開発するものです。
実用化開発においては、生体情報の取得と解析の基盤となるデバイスやソフトウェアの仕様と構成の最適化、また、健康状況を最も適確に把捉できる生体情報とは何か、そして、それを如何にして確実に取得するか等が、乗り越えられるべき大きな課題となります。そのため、センサやソフトウェアに関して豊富な知識と経験を持つ専門企業との密接な協働を行いながら、センサ・ソフトウェア・サーバ等の研究開発を進めます。
本システムは、生体情報の複合的な解析により、熱中症の予知や心拍ゆらぎによる自律神経バランスの評価など、外業者の心身両面での健康状況を迅速かつ適確に把捉しようとするものです。本システムが実用化されることで、管理者側と外業者側の双方にとって業務負担の軽減に繋がり、これを用いる企業等においては管理コストの低減に結び付けることができます。そして、外業者の従事状況と心身両面の健康状況とをリアルタイムに統合管理することにより、従来以上に高度な労働安全衛生環境が実現された、より良い職場、現場を数多く具体化できるものと考えています。

浜通り地域への経済波及効果(見込み)

管理者と外業者の負担軽減、熱中症やストレス過大蓄積の予見に繋がるシステムです。高齢者社会での人材活用、今後普及が見込まれる新たな労働安全衛生国際規格(ISO45001)対応のための有益な支援ツールとなります。そのため、労働安全衛生向上を目的とする勤労者医療分野(特に予防分野)においては、大きな波及効果が期待できるものと考えております。

これまでに得られた成果

本年度は、実用化開発の基礎となるデバイスやサーバ、ソフトウェア等の開発を行い、弊社警備業務での実証試験により、200人日以上の実証データを取得しました。この実証データに関しては、福島県立医科大学と連携し、医学的見地からの評価を実施しているところです。次年度以降も引き続き、開発と検証を行いつつ、随時必要な改良を加え、本システムの最終完成を目指します。

開発者からの浜通り復興に向けたメッセージ

広域な散在現場従事者の健康把握が困難化する中で、生体モニタ装着による一括集中管理とAI支援型健康管理システムの併用により、熱中症やストレス等の体調不良従事者をより早くより正確に予見し、迅速な初期対応でこれからも浜通り復興・再生事業の安全化に取り組みます。

事業者の連絡先

ウツエバルブサービス株式会社

〒979-0202 福島県双葉郡楢葉町山田岡字大堤入49-1

TEL : 0240-25-8386(担当:浜通事業所 渡邉剛弘)

MAIL : watanabe.takehiro@utevs.co.jp