医療関連

三社の合弁会社を設立(相馬市内)し、先端核医療機器の一大生産拠点の形成を目指します。

事業計画

医療・創薬用SPECT装置を革新する超高解像度センサヘッドの実用化開発

スター精機社が有する①超難加工タングステンコリメータの精密穴あけ加工技術、C&A社が有する②高性能Ce:GAGGシンチレータとその結晶製造技術、EXA社が有する③Irルツボを用いない、革新的低コスト結晶製造装置といった要素技術を垂直統合することで、医療・創薬用SPECT装置を革新する超高解像度センサヘッドを実用化開発します。

実施期間

2018-2020

実用化開発場所

相馬市

連携自治体

-

現状・背景

SPECT装置は、体内に注入した放射性核種から放出されるガンマ線をセンサヘッドで撮像することで、がんの早期発見に有効で、創薬・前臨床分野でも活用されています。本事業では、コリメータの微細穴加工技術開発およびシンチレータ結晶性能向上・低コスト化を図り、病理の早期発見を可能とする超高分解能センサヘッドの開発を行います。

研究(実用化)開発の目標

■板厚2mmの超難加工タングステンプレートに穴径0.4mm程度、開口角30°の穴あけ加工技術を開発する。
■CZ法により2インチ径Mo添加Ce:GAGGの育成技術を開発する。
■高価なルツボが不要な結晶製造装置を開発し、2インチ程度のシンチレータ結晶体を育成する。
■売上は、2024年で82億8000万円、新規雇用者数82人を見込む。

研究(実用化)開発のポイント・先進性

スター精機社が有する①超難加工タングステンコリメータの精密穴あけ加工技術、C&A社が有する②高性能Ce:GAGGシンチレータとその結晶製造技術、さらにEXA社が有する③Irルツボを用いない、革新的低コスト結晶製造装置といった要素技術を垂直統合することで、従来のSPECT装置のブレークスルーを実現し、かつコストメリットの高い、超高解像度、高エネルギー分解能センサヘッドを開発・実用化します。SPECT装置の分解能向上により、がんの早期発見によるQOL向上が図れ、さらには創薬・前臨床用に使用することで、がん治療薬の創成、治療反応の詳細モニタリングが可能になります。

浜通り地域への経済波及効果(見込み)

3社共同で相馬に工場を建設することで、技術の集約、製造の効率化を行い、センサヘッド用のコリメータ製造、結晶製造、結晶作製装置製造、シンチレータアレイの製造等、一貫した製造体制を構築し、国内外の医療機器メーカーへの販売を進めていきます。このセンサヘッドの製造拠点が出来上がれば、各種周辺産業が生み出されると考えられ、相馬市を含む浜通り地域に先端核医療機器の一大拠点が構築されるという波及効果も期待できます。

これまでに得られた成果

コリメータ開発に関しては、純タングステン材でΦ0.5㎜以下の穴あけ加工を達成しましたが、加工が複数工程に分かれている為、Keeledge形状にて軸ズレに対する課題を試作対応中。シンチレータ結晶開発に関しては、育成装置を導入し、φ1インチMo共添加Ce:GAGG仕込み組成の最適化を行い、ルツボフリーのCe:GAGG育成技術および装置開発に関しては、当初の計画通りφ1インチのCe:GAGG溶融体を得ることに成功しました。

開発者からの浜通り復興に向けたメッセージ

我々は、福島イノベーションコースト構想の重点分野の一つである「住民の健康確保に繋がる医療機器」の開発を3社の技術力を合わせていくことで福島県産の超解像度センサヘッドを実用化し、相馬市に核医療機器の一団生産拠点を形成します。そして、福島県の健康増進、安心安全の提供に貢献します。

事業者の連絡先

株式会社スター精機

福島県相馬市石上字南蛯沢390

TEL : 0244-36-2411(担当:常務取締役 星智憲)

MAIL : t.hoshi@starseiki.jp