ロボット・ドローン
水上での離着水及び航行が可能な長距離運用無人航空機システムの開発
事業計画
河川や湖、海など第三者や人工物が少ない安全な水上で発着を行える固定翼を有する飛行艇型ドローンと、その高い飛行性能(長距離、長時間、高速)を最大限に活かし運用が可能な地上局をはじめとする無人航空機システムの開発をおこないます。
実施期間
2018-2020
実用化開発場所
南相馬市
連携自治体
-
現状・背景
■既存のドローンは航続時間・航続距離が短く、用途によって改善が求められています。
■上記の課題に対しては飛行の効率が良い固定翼型ドローンの活用が一つの解決策となるが、日本国内においては固定翼型ドローンが安全に離着陸できる平坦で広いエリアを確保するのは難しいです。
研究(実用化)開発の目標
■南相馬市をはじめとする浜通り地域を拠点に2021年度までの実用化を目指します。
■技術的な特徴を活かし防災分野、捜索救助分野、水産分野を中心に事業化を目指します。
研究(実用化)開発のポイント・先進性
長時間・長距離の運用が可能で、日本国内で地理的に恵まれている水域を使い安全に発着ができる、船と飛行機の二つの機能を持つ飛行艇型ドローンを開発し、ドローンやロボット産業の裾野を広げます。
開発技術の先進性
■回転翼機では実現できない、長距離・長時間運用が可能な飛行性能を有します。
■第三者や人工物の少ない河川や湖、海など安全な水上で離着陸(離着水)を行います。
■海上での使用までを想定した高い耐環境性能を有し、天候など幅広い条件での運用に対応します。
■空中から地面や水面を観測するだけでなく、船型ドローンのように水面から水中を観測することが可能です。
浜通り地域への経済波及効果(見込み)
従来の弊社社員に加えて、2025年度までに25名の雇用を想定しています。浜通り地域にて製品の製造を行います。また、本システムを使ったサービスを提供するにあたり、システムの運用人材を採用・オペレーターとして育成を行い、サービスの現場での活躍が見込まれます。これらを推進していく中で、浜通り地域での新しい産業と雇用の創出を実現する事が可能です。
これまでに得られた成果
■飛行艇型ドローン設計検討用試作機の製造と実証実験を完了しました。また本結果を反映した機体設計が完了しており、次年度以降は設計をもとに機体の製造を開始することが可能です。
■飛行艇型ドローンの運用を想定した地上局システムの開発が完了しました。本システムを活用することにより、飛行艇型ドローンが完成した際に、その高い飛行性能を最大限に活かし運用することが可能になります。
開発者からの浜通り復興に向けたメッセージ
南相馬市をはじめ浜通り地域はフィールドでのロボット実証実験を非常にやりやすくとても感謝しています。また私たちはロボット技術の実用化・事業化において、実証実験を高頻度に積み重ねていくことが重要と考えています。こういった開発を一緒に進められる連携を期待するとともに、浜通り地域の一員として浜通り地域の復興、そしてその先にある可能性に満ちた未来の実現に、新規産業であるロボット技術を通じ貢献していきたいと考えています。