ロボット・ドローン

独自の高精度柔軟力制御技術による「ぶつかっても壊れない」電動シリンダ

事業計画

完全電動でありながら油圧駆動に匹敵する高出力・高耐衝撃性を備えた緩急剛柔自在な力制御が可能な「力逆送型直動ユニット」の開発と重機への実装

独自技術「プロクシベースト・アドミタンス制御」を用いることにより、完全電動でありながら油圧駆動に匹敵する高出力・高耐衝撃性を備え、緩急剛柔自在な力制御が可能な革新的電動アクチュエータである「人機並進駆動ユニット」を開発し、革新的市場を開拓します。

実施期間

2019年度~2021年度

実用化開発場所

南相馬市

連携自治体

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現状・背景

復興作業においては重機が活躍しています。重機の油圧アクチュエータは、油圧、つまり力を操ること(力制御)によって作業を行なっています。構造上、大出力であり耐衝撃性が高いが、一方で取扱が困難で「油で汚く」なり、また制御性能が悪く巧緻な作業を行なうことができないという課題がありました。

研究(実用化)開発の目標

我々が狙うのは「クリーンな電動アクチュエータを、重機で利用できるようにすること」です。すなわち、エンジンも油圧回路も必要としない完全電動でありながら油圧アクチュエータに匹敵する高出力・高耐衝撃性を備え、さらに電動である利点を活かした緩急剛柔自在な力制御が可能な電動アクチュエータを開発します。

研究(実用化)開発のポイント・先進性

本開発のコア技術は、当社の特許技術「プロクシベースト・アドミタンス制御」です。これは、シンプルで堅牢な位置制御の電動モータを用いて力制御を実現する技術です。油圧駆動に匹敵する耐衝撃性を持ち、油圧駆動よりも圧倒的に高精度な力制御を可能とします。 これによって、革新的デバイス「人機並進駆動ユニット」を構築し、これで既存重機の油圧シリンダを代替することで、油圧フリー完全電動化を実現します。 また、最終的には革新的デバイスである「人型重機」試作機のアクチュエータとして用いることで、圧倒的インパクトをもって「人機並進駆動ユニット」のアドバンテージをアピールしています。革新的アクチュエータとしての新たな市場(未開拓のブルーオーシャン)を開拓していきます。

浜通り地域への経済波及効果(見込み)

本実用化開発は以下の三段階で進みます。すなわち、段階1)【人機並進駆動ユニット完成】、段階2)【既存重機の油圧シリンダ代替】、段階3)【革新的重機の実証試験への利用】です。それぞれの段階において、人機社が広報としてのデモンストレーションを積極的に行ない、また並行して「人機並進駆動ユニット」の製造を、浜通り地域の企業と連携して行なうことを予定しています。

これまでに得られた成果

2019 年度は、福島ロボットテストフィールド内に拠点を構築し、独自力制御技術を実装した「人機並進駆動ユニット」の試作機、同ユニットを用いたパラレルリンクロボット試作機、および人機社が保有する技術である「人型重機」の上半身デモ機の機構を完成させ、独自力制御技術によって想定通りの「緩急剛柔自在な力制御」が実現できることを確認しました。

開発者からの浜通り復興に向けたメッセージ

私が大学発スタートアップとしての株式会社人機一体を立ち上げたのは、東日本大震災がキッカケです。ロボット技術が震災復興には役に立つはずなのに、必ずしも充分に役に立っていない現状を、本研究開発を通して何とかしたいと考えています。 福島県から先端ロボット技術の社会実装を行ないます。

事業者の連絡先

株式会社人機一体

〒 975-0036 福島県南相馬市原町区萱浜字新赤沼83番 福島ロボットテストフィールド研究棟 研究室 10 株式会社人機一体 福島基地

TEL : ☎ 0244-26-3645(担当:金岡富美江)

MAIL : kanaoka.fumie@jinki.jp