ロボット・ドローン
災害時に孤立した地域に物資輸送を半径 50km 以内に行なう無人航空機の開発
事業計画
大型自動空輸用ロボットシステム
従来の搭載量20kg のパラシュート付きW型機は、安全性が高い新型無人航空機として高い評価を得られましたので、搭載量を倍以上にした物資運搬型大型機の開発を目標としました。災害時に孤立した地域に医療品、食料、水等、40~50kg の物質を迅速に半径50km程の地域に自動運搬出来ます。目標とした地域まで自動飛行を行い、目的地上空で物質投下がその場所で適応しているか、又投下が可能かどうかの判断を機上コンピュータで行い実行します。災害時の状況を考慮して空き地からでも短距離、離発着可能な機体の開発をします。
実施期間
2019年度
実用化開発場所
浪江町
連携自治体
-
現状・背景
災害時に孤立してしまう地域は山間部が多いため、高出力のエンジンを搭載して上昇率の良い無人航空機の開発が必要となります。場合によっては山をう回して飛行する事も必要となる可能性がありますが、フライトコンピューターの改良により可能になります。 山岳地帯は、山に囲まれた地域が多く、衛星通信が途切れる可能性がありますので、事前に予定しておいた投下地点の映像をカメラで写し投下が可能かどうかをソフト上で判断させます。
研究(実用化)開発の目標
投下物資の重量を倍の40~50kgを可能にする開発。地域への物資輸送を可能にすること。目標地の地上状況を無人機から撮影した映像より判断して、物質投下が可能かどうかを判断できるソフトの開発。ユーザーに対するデモ飛行、購入後のパイロット教育をロボットテストフィールドで行い、地域への貢献に努めたいです。2~3年以内を目標とします。
研究(実用化)開発のポイント・先進性
1) 安全性を重視し、ドローンとセスナ型無人機の特長を合体させた無人機の開発を行いました。従来のセスナ型機の様な長い滑走路を必要としません。離発着距離10~15mほどで草地、砂地からでも離陸及び着陸が可能です。安全性が高く墜落の可能性が極めて低い機体です。常時パラシュートを使用し、エンジン、制御系が2重系になっています。搭載量が大きく最大 50kg 搭載可能で、100 km航続可能なので、50km はなれた孤立した災害地に物資輸送が可能です。全自動運用が可能で操作が簡単です。
2) 常に世界的に先進な技術の追求を行い、オリジナル製品の開発に取り組んでいます。現時点の競合製品は発表されていません。
3) 新商品開発では、海外は東南アジア、アフリカ向けに被災地への救援物資輸送、地形撮影、国境監視、森林火災の早期発見および早期消火。 国内では、地方自治体に対し被災地への救援物資輸送、 有害動物数調査地形撮影。
国土交通省に対し活動時の火山調査、火山噴火後の地形調査、砂防ダム写真撮影。民間では送電線、高速道路調査。鉄道会社では災害時の路線調査 等
浜通り地域への経済波及効果(見込み)
ロボットテストフィールドユーザーにてデモ飛行を行い、販売の促進及び機体改修を行い、より実用性を向上させます。 外注先(販売価格の2~3割 ) を確保し、製造を増加させます。
これまでに得られた成果
ペイロードが大きいです。安全性が高いです。自動操縦で運用できますが、手動操縦でも簡単に運用できます。全て国産の為、修理及びアフターサービスに期待できます。
夜間飛行が可能である ので、茨城県からの要請で有害鳥獣の生態調査 を受注し、下記案件も受注しました。
国土交通省 秋田駒ヶ岳上空のオルソ写真撮影 2019 年末 長野県
東電 送電線の撮影
商談成立数 5 件
商談数 15 件 50% 程の成長率になる。
開発者からの浜通り復興に向けたメッセージ
福島ロボットテストフィールドを基地にして飛行試験を行い、災害時等にいち早く状況把握及び物資の輸送を行う事を目標に技術開発を積極的に行なう中小企業に期待しています。
事業者の連絡先
有限会社ランドビルド / フジ・インバック株会社
福島県双葉郡浪江町北幾世橋伊織迫 4 / 神奈川県横浜市磯子区東町 6-18
TEL : 090-2798-6349(担当:技術 矢野洋夫) / 045-755-2261(担当:技術部 田村千晶)
MAIL : hiroo.yano@sam-fukushima.com / t-tamura@fuji-imvac.co.jp