ロボット・ドローン

復興現場の空を配送ドローンが飛ぶ! 浜通りから始まる物流イノベーション

事業計画

アプリを使ったドローン配送 e コマースと空域管理の実用化検証

浜通り地区でドローンを活用した物流システムを構築し新たなインフラとして確立するため、また地域の人々に革新的な利便性を提供するため、ドローン配送の実用化検証を実施。

実施期間

2018年度~2020年度

実用化開発場所

浪江町,双葉町

連携自治体

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現状・背景

国内の EC 利用拡大に伴い宅配便の取扱個数が増加する中、楽天もドローン等の革新的技術によりこの物流課題解決に取り組んでいます。 これまでの実証で表出した運用・技術課題をロボット実証の中心地である浜通りで解決し、福島発の革新的ソリューションで日本の物流課題の解決を目指します。

研究(実用化)開発の目標

①オペレーション費の削減、②機体性能(信頼性、航続距離等)の向上、③ドローンの強みが価値を生み出せるユースケースの特定、が現時点の実用化上の三大課題です。 本事業完了時点で上記 3 点の解決の目途をつけ、規制緩和に合わせて段階的な事業拡大(離島・山間から順次)ができる状態を目指します。

研究(実用化)開発のポイント・先進性

浪江町役場近くの小売店から双葉町の災害復興工事現場にドローン配送を 2 週間実施しました。作業員の方々には昼の配達時間前に食料品等を注文頂きました。商品は地元商店のご協力の下、約 70 種類をアプリ経由で販売しました。 現状、飛行の安全性を担保するために離陸地点 3 名+着陸地点 2 名の計 5 名の運用者が最低限必要です。今回着陸地点にカメラと AI による安全管理システムを設置し、離陸地点の運用者による着陸地点の安全確保の検証を行いました。結果ドローン配送のコストの大部分を占める人件費を最大 40% 削減する目途がつきました。 商用化を前提とした省人化技術の実証で他社に先行しており、そこから得られた要件を統合配送ソリューションにすることで競合優位を構築します。

浜通り地域への経済波及効果(見込み)

実証フェーズには主に実証に必要な作業(飛行運用、装置設置作業など)を地元企業に外注することにより雇用が生まれています。実際に浜通り地域でドローン配送が社会実装された際には、その運用、メンテナンス、部品製造に関わる企業の雇用創出が見込まれます。また、新たな利便性により地域の消費者の購買意欲が向上することで、購買行動の増加も想定されます。

これまでに得られた成果

本年度は主にオペレーション費の削減に関わる技術開発に取り組みました。人が少ない着陸地点の無人化を検証し、最低運用人員を 5 名→ 3 名に減らす目途がつきました(目視外補助者なし飛行申請の承認を受けた場合)。 過去 2 年を通して地元自治体、ドローン関連の地元企業とのリレーションが構築できました。これらは地元に根付いたサービス展開には必須であり、将来の事業化の礎となります。

開発者からの浜通り復興に向けたメッセージ

今年は復興現場の作業員の方々に配送サービスを実施すると同時に、社会実装に向けた課題解決に向けた技術検証を行いました。
今後はドローン配送を浜通りで実用化すると共に、浜通りをイノベーションの発信源として全国展開することで物流課題の解決に貢献していきます。

事業者の連絡先

楽天株式会社

東京都世田谷区玉川 1-14-1

TEL : 050-5581-6910(担当:ドローン・UGV 事業部)

MAIL : nsdo-drone-bu@mail.rakuten.com