ロボット・ドローン

防災・減災のまちづくりに資する広域高次元航空測量システムの他拠点展開をめざす

事業計画

衛星通信を活用した長距離無人航空機による大規模な災害発生時における高高度広域三次元モデル生成を可能とする情報共有システムの実用化に向けて

衛星通信により制御する長距離無人航空機(巡航距離1,000㎞、高度20,000m、高積載20㎏)を運用することにより、大規模な災害発生時における広域三次元データの取得、解析する情報共有システムを実用化する事業である。

実施期間

2019-2021

実用化開発場所

南相馬市、愛知県

連携自治体

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現状・背景

昨今、国内外において各地で自然災害が頻発しており、災害に対して脆弱な島国の防災体制の強化は喫緊の課題です。我々が開発する無人航空機を活用する事で、広域災害発生直後の被災地情報を迅速かつ正確に収集分析し、人命救助とその後の迅速な救援・復旧作業に貢献する事が可能となります。

研究(実用化)開発の目標

実用化開発期間完了までの目標として以下を掲げています。
●無人航空機の衛星通信制御による航続距離1000kmを達成する
●南相馬市に機体の製造、試験、整備等を行う拠点を建設する
●日本国内多地点に移動型地上局を配備し、有事への備えを行う
●有事のみでは無く、同システムを用いての平時利用を提案し、防災以外の産業化も図る

研究(実用化)開発のポイント・先進性

コンポジット素材を取り入れた長距離固定翼無人航空機をオリジナル開発しています。従来の固定翼機の製造工法に比べ、高い強度と軽量化が実現可能であり、温度変化にも非常に強い為、高温低温時問わず様々な地域で運用が可能です。また、同機体には衛星通信、4G通信(将来的に5G搭載予定)、Radio通信の3系統の通信モジュールを搭載しており、高い冗長性を誇っています。国内の他社製品には見られない大きな特徴であり、競合優位性を持つものと考えています。地上側にも移動型地上局を構築しており、同機体の自動飛行制御を行う他、飛行中に収集した情報を現地で分析する仕組みを備えており、オリジナル機体の運用と併せて日本全土のデータ収集を可能な物を目指しています。

浜通り地域への経済波及効果(見込み)

本計画の中で、南相馬市復興工業団地内に機体量産化製造拠点の建設を行います。(2021年度)そこでは機体の製造、及び整備、試験などを行う為、浜通り地域で計画的な雇用(2名/年程度)を考えています。また製造を行うにあたり、機体に必要とする部品製造・調達等を浜通り地域の製造会社と連携したいと考えています。

これまでに得られた成果

①固定翼機体
●昨年度の試作機の成果を元に、4mサイズのコンポジット試作機(弊社オリジナル設計)の製造を完了
●衛星通信を使った映像伝送の試験を完了
②移動型地上局
●航空レーダーを配備し、飛行空域周辺の情報を収集することで、より安全な飛行実現
●ADS-Bの受信機を配備し、周辺空域の有人機の情報をGCSとの連携を実現
③三次元データ解析
●昨年度に導入した1.5億画素の測量用超高画質カメラを利用し3次元データ(SfM)の生成を実現

開発者からの浜通り復興に向けたメッセージ

福島ロボットテストフィールドに研究開発拠点を置くことで、長距離無人航空機の社会実験、社会実装に取り組み、成果を出すことができました。さらに南相馬市復興工業団地内に拠点整備を行うことで、今後、浜通り地域の産業化と雇用創出に向けて邁進していきます。

事業者の連絡先

株式会社テラ・ラボ

愛知県春日井市不二ガ丘3丁目28

TEL : 0568-53-4501(担当:経営企画室)

MAIL : info@terra-labo.jp